下記、せん妄対策薬剤分析の定義を説明します。
目次
データソース
- 医科レセプト
- DPCレセプト*
*せん妄ハイリスク患者の在院日数は、DPCレセプトのみで算出しています。
抽出条件
条件項目 | 抽出条件 | |
診療年月 | 2020年7月診療以降 | |
年齢 | すべて | |
診療科 | すべて(レセプト診療科) | |
入院/外来 | 入院 | |
院内/院外 | 院内 |
せん妄ハイリスク患者の定義
条件項目 | 抽出条件 | |
年齢 | 70歳以上 | |
傷病名 | 診療開始日 | すべて |
確定/疑い | 確定(疑いは除外) | |
転機区分 | すべて | |
主傷病名 | すべて | |
傷病定義 | 脳器質的障害、認知症、せん妄既往のICD10コードに分類される傷病 | |
手術 | 診療年月から3ヶ月以内(当月含まない)に全身麻酔を要する手術 | |
薬剤 |
DICの医薬品データベースに存在するせん妄リスク薬剤 |
せん妄リスク薬の定義
下記の文献を出典元として、せん妄リスク薬を定義しています。(せん妄リスク薬テーブル)
- 高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015
- Beers 基準2019 改訂
- がん患者におけるせん妄ガイドライン2022 年版
高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015
「高齢者の処方適正化スクリーニングツール」の「特に慎重な投与を要する薬物のリスト」において「主な副作用・理由」欄にせん妄に関する記載がある医薬品。
Beers 基準2019 改訂
下記において「根拠」欄にせん妄に関する記載がある医薬品。
- 高齢者において潜在的に不適切な医薬品
- 高齢者において注意して使用すべき医薬品
- 潜在的及び臨床的に重要な医薬品の相互作用(高齢者において併用を避けるべき)
- 高齢者において腎機能の程度に応じて使用を避けるもしくは減量すべき医薬品
(仮)がん患者におけるせん妄ガイドライン2022年版
臨床疑問2
「がん患者のせん妄には、どのような原因(身体的原因・薬剤原因)があるか?」
注意事項
- 「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」、「Beers 基準2019 改訂」、「がん患者におけるせん妄ガイドライン2019 年版」に成分としてではなく薬効群として掲載されている場合、その薬効群に分類される医薬品も本指標の定義の対象とします。また、これらの成分が含まれる配合剤も本指標の定義の対象とします。
- 本指標はせん妄予防を目的とした入院基本料加算「せん妄ハイリスクケア加算」の算定対象を保証するものではございませんことをご承知おきください。
- 「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」、「Beers 基準」、「がん患者におけるせん妄ガイドライン」が更新された場合、「せん妄リスク薬テーブル」からは、過去のガイドラインを出典元としたレコードは削除されます。
計算方法
せん妄ハイリスク患者へのリスク薬投与状況
- 0剤
- せん妄リスク薬が処方されていない患者数 ÷ せん妄リスク因子のある患者数
- 1剤
- せん妄リスク薬が1種類処方されている患者数 ÷ せん妄リスク因子のある患者数
- 2剤
- せん妄リスク薬が2種類処方されている患者数 ÷ せん妄リスク因子のある患者数
- 3剤
- せん妄リスク薬が3種類処方されている患者数 ÷ せん妄リスク因子のある患者数
- 4剤以上
- せん妄リスク薬が4種類以上処方されている患者数 ÷ せん妄リスク因子のある患者数
せん妄ハイリスク患者の平均入院日数
- 0剤
- せん妄リスク薬が処方されていない患者の合計入院日数 ÷ せん妄リスク薬が処方されていない患者の実患者数
- 1剤
- せん妄リスク薬が1種類処方されている患者の合計入院日数 ÷ せん妄リスク薬が1種類処方されている患者の実患者数
- 2剤
- せん妄リスク薬が2種類処方されている患者の合計入院日数 ÷ せん妄リスク薬が2種類処方されている患者の実患者数
- 3剤
- せん妄リスク薬が3種類処方されている患者の合計入院日数 ÷ せん妄リスク薬が3種類処方されている患者の実患者数
- 4剤以上
- せん妄リスク薬が4種類以上処方されている患者の合計入院日数 ÷ せん妄リスク薬が4種類以上処方されている患者の実患者数
せん妄ハイリスク患者に対する処方薬剤ランキング
- 医薬品名
- 医薬品の名称
- 患者数
- せん妄リスク薬が処方された患者の実患者数
- 表示上限
- 患者数の多い上位10医薬品を表示(ただし、患者数が同じ医薬品がある場合、ランキングタイとして10医薬品以上表示)